第206号 愛命園だより「あゆみ」 令和7年1月
小さな声にも!
社会福祉法人
広島県視覚障害者団体連合会
会長 橘髙 則行
皆様、新年あけましておめでとうございます。皆様にはお健やかに新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。今年のお正月は如何お過ごしになられましたでしょうか。平素は愛命園に対しまして暖かいご支援を頂き感謝申し上げます。
今年の干支はヘビ年です。皆さんはヘビにどんなイメージをお持ちでしょうか?ヘビは古来より水神として崇められていて、豊穣や天候をつかさどる神として信仰されています。また、脱皮をする事から「復活と再生の象徴」として「新しい事が始まる年」になると言われています。今年はどんな年になるのでしょうか。楽しい出来事が起きればよいですね。巳年生まれの人は一般に努力家と言われています。努力の後には実りありです。
今年は点字考案200年に当たる記念の年です。愛命園利用者さんにも点字を必要とされている方がおられます。今一度点字にも関心を持って活用してください。
昨年の流行語大賞は『ふてほど』(不適切にもほどがある)でしたが、候補には『50-50』大谷翔平さんのホームラン50本、50盗塁の新記録もありました。年間を通じて大谷さんの話題で何度も気持ちを晴れ晴れにさせてもらいました。
愛命園の利用者もますます高齢化重度化が進んで来ています、歩行が困難な車いす 使用者も増えています。発声が難しく小さな声の方、意思を伝えにくい方もおられます。支援、介助をして頂いてる職員の皆様には心より感謝申し上げます。
古い絵本ですが、このような本があると最近知りました。シンガーソングライターのこんのひとみさんが、命の授業の大瀬先生の思いを物語にした『くまのこうちょうせんせい』と言う絵本です。こんのさんは、「子どもたちのちいさな声にも耳を傾けよう」という気持ちでずっと曲をつくっておられます。大瀬先生は、「さびしさや不安を、言葉でうまく表現できない子どもがいる。学校は教育の場でもあるけれど、子どもたちが心から安らぐことができる、癒しの場でもありたいんです」と言う。
この絵本は実話をもとにしたお話です。末期ガンと宣告されながら、弱り行く自分の姿を子供達にありのままに見せ、命の尊さ、生きる意味を教え続けた神奈川県茅ヶ崎市の浜之郷小学校の大瀬敏昭校長。この姿は『命の授業』と呼ばれています。
何かを成し遂げようとするとき、どれだけの覚悟が出来ているかが、その人の迫力となり周囲の人に影響を与えます。理由があって弱っている人に、「元気出して」とか「頑張れ」と言うことが、その人にとってかえって重荷になることがあります。校長先生は、病気になってそのことがわかったのです。また、教え子は大好きな校長先生が病気になっても自分を応援してくれている姿を見て、自ら勇気を振り絞ることができたと言うお話でした。法人としては利用者、職員の皆さんの声に耳を傾け愛命園の運営に努めていきます。
愛命園育成会、家族会へのご支援も宜しくお願い致します。
終わりに、今年が皆さんにとりまして素晴らしい年となりますよう心よりお祈り申し上げます。
園長として思うこと
園長 髙橋 義彰
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
毎年、年の初めに「今年はこんな一年にしたい」と小さいながら目標を立てています。とは言っても「腹筋を鍛える」「簿記に挑戦」といったもので、実際にはなかなか達成に至っていないのが恥ずかしいところです。しかしながら、発信することで方向性を明確にすることが重要であると考え、「園長として思うこと」として、以下の3点を掲げています。1.利用者、皆さんの満足度UP 2.職員のやりがい・充実度UP 3.施設の安定運営です。
1つ目の利用者の満足度UPとは、「楽しい」を増やすことです。感染症への対策で制限も多かった時期を抜け出した今、外出や美味しいものを食べる機会を増やしたいと考えています。また、安全性の向上を目的とした福祉機器の積極的な活用も進めてまいりたいところです。近年の利用者の高齢化に伴い、園内活動への参加が減少傾向にあります。既存の活動にとどまらない支援にも取り組みたいと考えています。
2つ目の職員のやりがい・充実度UPでは、現場職員からの新しいこと、やりたいことなどの提案を積極的に取り入れて、業務に対する責任感や意欲、モチベーションを高めたいと考えています。また「職員が元気でないと良い仕事ができない」との思いから、職員の健康増進、リフレッシュ休暇や感染症罹患の際の特別休暇の取得、資格修得サポートに向けた勤務調整等を掲げています。
3つ目の施設の安定運営では、利用者数の定数確保、短期入所利用者増に伴う居室等の環境確保や支援体制作りなどを目指しています。
これらの目標設定は単なる数字や成果を求めるものではなく、考え方や価値観、施設としてのビジョンを形にする重要なプロセスだと考えています。職員や利用者のみなさんと共有し、継続的に発信を重ねながら、より良い施設となるよう粉骨砕身務めます。ご指導、ご鞭撻の程、よろしくお願い申し上げます。
山本 悦司さん 作
旅行(後半)
生活支援員 沼座 洋
前号では5班のリンゴ狩りまでを記事にしました。ここからは残った6班以降を紹介いたします。
6班、10班は江田島巡りです。呉港からフェリーに乗って江田島に行きました。てくてくさつま本舗でおやつを食べ、江田島荘では仲良く並んで足湯に入り「とても気持ち良かった。景色がキレイ!!」と大満足。昼食も食べたい物をひとりひとりが選び満喫されました。
7班はりんご狩りです。昼食はゆめタウン東広島で購入。りんご園では、採ったりんごはその場で職員が皮を剥いて食べていただきました。ご家族へりんごを送り、りんご酢を堪能されて帰路に着きました。
8班と9班は1泊旅行です。8班は山口県の下関へ。1日目は瑠璃光寺、常栄寺雪舟庭、長州苑で観光と昼食、そして大内人形の絵付け体験をしました。ユウベルホテル松政に宿泊し、夕食はフグの雑炊、フグの唐揚げ、あんこう鍋、刺身と海の幸が盛りだくさんで、「美味しい、美味しい」と堪能されておりました。今回は利用者の付添に愛命園OBに参加していただいた為、道中の車中では会話も弾み楽しい雰囲気でした。
9班は香川県コースです。1日目中野うどん学校でうどん作り体験をしました。講師の先生のお話を聞き生地をこねたり、伸ばしたりしてみなさん意欲的に取り組んでおられました。宿泊場所である琴参閣に到着後は、お土産購入や入浴など、夕食までの時間を思い思いに過ごされました。宴会は岡野さんの乾杯で始まり、ボリューム満点の食事に大満足といった様子でした。翌日は丸亀うちわミュージアムで、うちわ作り体験をしました。帰路の車内ではカラオケもあり大変盛り上がりました。
最後に、体調不良等で参加できなかった利用者3名のためOishi吉山のランチバイキングを計画、実施した。バイキングは野菜中心で「ヘルシーだった」、「美味しかった」、「嬉しくて涙が出た」という感想をいただきました。
毎年一回の旅行でみなさんとても楽しみにされています。体調や体の状況を考慮しながらではありますが、今後も期待に応えられるように職員一同頑張っていこうと思います。
園まつり報告
生活支援員 森本 拓斗
4年ぶり開催の昨年に引き続き、今年も無事園まつりを開催できたことを大変うれしく思います。
当日の天候はあいにくの曇りでしたが、それを吹き飛ばすような利用者の笑顔。多くのボランティアの皆さんのご協力により、安全に園まつりを行うことができました。主な内容は、バザーに模擬店、アトラクションとして、加計高校芸北分校神楽部さんの八岐大蛇、ハッピーマウンテンズさんの歌と音楽、島田さんとハッシュさんの歌唱コンサートなどがありました。その中でも、バザーは毎年好評です。芸北分校神楽部さんの八岐大蛇には「感動し過ぎて涙が出そうになった」という利用者からの感想もありました。また、ハッピーマウンテンズさんには、「楽器だけではなく歌も歌われて凄い」との意見もありました。
そして、去年大人気だった二重焼きコーナーは、今年も500個以上の売り上げがあり、利用者からも「美味しかった」「クリームじゃの」などのご意見が飛び交いました。来年も開催して欲しいとの声が多数出ております。
来園された方々、ご協力して下さった皆様、本当にありがとうございました。またよろしくお願い致します。
芋を食す会
生活支援員 奥田 美紀
昨年11月20日に、利用者を代表し3名の利用者さんが、さつまいもの収穫に行かれました。毎年お声がけいただいている和田さんの畑です。
12月12日、その時のお芋を利用者さんに食べていただくため、輪切りにしてバットに並べ、厨房のコンベクションオーブンで調理しました。
出来上がったものは、午後のおやつの時間に皆さんに提供しました。皆さんとても喜ばれ、日頃は少食の方もおかわりされ、「おかわり」「美味しいね」「甘いね」「バター付けて食べよう」など様々な声が上がっていました。皆さんの幸せそうなお顔を見ることで、私たちも力をいただけます。本当に楽しい時間でした。ご協力をいただいた皆様にも、お礼申し上げます。
クリスマス会
生活支援員 上 正輝
令和6年度のクリスマス会を行いました。前年度は新型コロナウイルスのクラスターの発生により中止になってしまい、久しぶりの開催で、皆さん楽しまれたのではないかと感じます。今年度も広島YMCA広島ワイズメンズクラブ様より綺麗なリースをお借りしましたので飾らせていただきました。ありがとうございました。
クリスマス会の通常開催は令和元年から出来ておらず、コーラスクラブと生活班の器楽合奏は、久しぶりの皆さんの前での発表となりました。
クリスマスのごちそうは、ひろしま駅弁のお弁当にプラスして、日清医療食品の協力で豚汁を提供していただきました。豚汁はおかわり自由で皆さんしっかり食べておられたように思います。
また、今年度はお客様として元職員の方にもお声掛けさせていたき、6名が参加してくださいました。利用者、職員との思い出話に花が咲いてたようです。
今年度は無事にクリスマス会が開催でき、コーラスや器楽合奏の発表も良かったです。今後も感染症や皆さんの体調面はもちろん職員自身の体調にも気を付けながら、これからもいろいろな行事、日々の生活を楽しく過ごしていただきたいと思います。
初詣
生活支援員 竹内 仁志
新年あけましておめでとうございます。
愛命園では無事に年が明けた1月1日、2日に毎年恒例の初詣を実施しました。
合わせて10名の利用者が参加を希望されました。2日間とも天候に恵まれ参拝日和となり良かったです。1年間を無事に過ごせた事への感謝、今年も良いことがありますようにという願掛けなどをされたそうで、来年もまた行きたいとの声がありました。帰園後も和やかに過ごされ、皆さま良いお正月を迎えられたのではないかと思います。
皆様、今年もよろしくお願いいたします。
家族会より
家族会会長 畑後 克二
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。新しい年を迎え、今年は地震などの大きな災害がないことを願います。
昨年は、園まつりにクリスマス会といった園の行事が開催できて本当に良かったと思います。今年も色々な行事ができるといいですね。園の利用者の皆さんも元気で過ごしてほしいと思います。
そのために、園長、スタッフの方々には大変お世話になりますから、今年も何卒よろしくお願いします。
腹話術!
生活支援員 白石 聡
ボランティアで腹話術を披露されている井上悦郎さんにお越しいただきました。
利用者を前にして、「桃太郎」「一休さん」等のなじみのある昔話を題材に、ご本人とパートナーの人形による漫才のようなやり取りが繰り広げられました。話の笑いどころで大笑いされる利用者もおられ、「人形が可愛い」「この話面白いね」と喜びの声が聞かれました。井上さんの話によると、パートナーの人形は全部で40体以上あるそうです。
腹話術の後は、井上さんがピアノでベートーベンの「月光」等を弾かれました。
なかなか直接観ることのない腹話術を皆さん楽しまれていた様です。
寄せられた善意
令和6年10月26日~令和7年1月25日
(順不同・敬称略)
《現 金》
愛命園家族会 橘髙 則行
田島 定 大成 敏正
椋田 千春 白兼 ツタ子
森本 沙千子 林 弘子
蔵田ファイリング株式会社
(園まつり)
福島 利通・サヨ子 佐々木 弘子
新庄 よし子 沖 照美
清水 都美子 前 和枝
谷川 隆子 三宅 千代子
林 髙士 森本 沙千子
田尾 秀春 大成 敏正
林 弘子 伊藤 守夫
亀井 里之 竹内 美千代
清水 光明 新庄 久美子
木村 聖一 梶川 典之
長久 孝子 橘髙 則行
白井 儷准子
愛命園家族会 平岡衣料品店
西部環境有限会社 森井旅館
水内郵便局 妙安寺
坂口クリーニング店
《現 物》
みかん 橘髙 則行
葉牡丹 有限会社YUKI
りんご 谷川 隆子
クリスマスリース
広島YMCA
広島ワイズメンズクラブ
しめ縄 梅田 義文
(園まつりバザー)
山口 孝雄 田中 正信
向井 八月 新 智恵子
御堂 輝昭 岡田 麻里子
下田 武正 中津 芳枝
栗栖 紀美子 佐々木 和美
澤田 富枝 林 敦子
新庄 久美子 山口 綾
金田 久江 友安 喜菊枝
河野 ひろ子 杉中 光枝
永尾 幸則 上野 富子
堀田 秀子 川崎 摂子
宮田 恵美子 森野 榮
中山 和浩 清水 利則
清水 美帆 武田 君枝
上釜 みや子 寺尾 香保里
髙畠 悦子 坂口 順子
増田 智子 小笹 佳美
佐々木 嘉代子 栗栖 一義
林 雅子 福島 利通
竹田 孝子 吉田 幸子
小島 雅子 荒木 和之
吉本 和美 坂本 和代
坂口 順子 前 芳恵
坂下 栄子 多田 友美
上原 聖子 筒井 美智恵
池田 はやみ 加藤 律子
青木 ましず 沖田 幸久
林 洋輔 石田 まゆみ
吉本 結子 奥田 美紀
髙畠 瑞枝 松永 千和
沖田 美穂 岡本 留美子
高岡 明美 二川 千佐子
伊藤 章 西田 つや子
森井 弥生 森井 康子
荒木 美恵子 宮木 明美
野上 好子 松田 耕作
河野 令子 小山 みどり
和田 靖幸 水内女性会
坪野郵便局 ネオス株式会社
ムカイ理容室 湯来電化
平岡衣料品店 ピーターパン
株式会社西部防災 中国電気保安協会
八洲管理株式会社 中本建設株式会社
西日本三建サービス株式会社
有限会社ケービーエム
大旗連合建築設計株式会社
有限会社ミヤモト緑化産業
蔵田ファイリング株式会社
《門 松》
材料、作成
今津 光春
《芋ほり体験》
和田 靖幸
《朗読奉仕》
どんぐり会
《読み聞かせボランティア》
新庄 久美子
※ いつも暖かいご支援ありがとうございます。諸般の事情で掲載を控えさせていただく場合もあります。
人の動き
《就 職》
12月2日付
非常勤生活支援員 宮木 英文
「頑張ります。よろしくお願いします」
《表 彰》
広島県社会福祉協議会会長表彰
青木 ましず
広島市社会福祉協議会会長表彰
益成 純也
河﨑 千夏
編集後記
この冬も雪が積もりました。夏も秋も暖かかったですが、やっぱり冬はこうなるんですね。 (HY)