愛命園育成会だより 第107号


育成会副会長 大成 敏正

 愛命園育成会会員の皆さま、健やかにお過ごしでしょうか。
 新年度が始まりましたので例年のように桜の話題でもと思っていましたら、3月28日にはミャンマーでM7.7の大地震のニュースがはいってきました。被害の詳細はまだ入ってきていませんが、震源地から1000Km以上離れたタイの首都バンコクで建設中の超高層ビルの倒壊の映像は、米ニュー ヨークでの世界貿易センタービルの倒壊を想い起こさせ大変ショックなものでした。
そして4月2日には米国のトランプ大統領が「相互関税」導入のための大統領令に署名したとのニュースが入ってきました。米国の多額の貿易赤字を解消し、米国内に製造業の再生をはかろうとするための政策だそうですが、世界中が驚いています。世界の貿易は縮小し大不況になるのではないかと心配しています。ロシアのウクライナ侵攻に匹敵する大国の暴力だという人がいましたが全く同感です。まだトランプさんの相互関税は交渉の余地があるようですが、なんとか穏やかな着地点をみつけてほしいものです。
 さて、話題を桜の話にもどしましょう。愛命園には開園直後に植えられた夜無谷川沿いの見事な桜があります。かつては郵便切手にもなった桜ですが、さすがに52年もたつと素人目にも老木と分かるようになりました。「ソメイヨシノ」の寿命は、約60年といわれていますので、そろそろ後継の桜のことを考える時期にきています。
 そこで、愛命園では後継の桜は近年の気候変動にも耐えられるもので、愛命園の土地になじみ、花びらの色や香りの要素も含め検討を加えるため、新品種の桜を3月半ばに敷地内南側中央あたりに1本だけ植えておられます。小さな苗木ですので2〜3年様子をみてから合否判定されるものでしょうが、会員の皆さまも愛命園の桜のある風景が10年後、20年後どのように変化するか楽しみにしてください。
 それにつけても、米国の相互関税の影響は景気や物価にどう影響してくるのでしょうか。どうぞ愛命園の運営や利用者の暮らしに大きな影響がないように祈るばかりです。
 終わりに会員の皆さま、心配ばかりしても仕方ありませんネ。どんな嵐が吹き荒れたとしてもしぶとく生き抜いて、また元気にお会いしましょう。アレ、中島みゆきの「麦の詩」になってしまった。