愛命園育成会だより 第70号


愛命園育成会会長 宮崎 康則

 年始に当たり、謹んでご挨拶を申し上げます。
 皆様には健やかなる初春をお迎えのこととお慶び申し上げます。
 昨年から全国津々浦々、ふるさと回帰や地方創生など、ある種流行語のように言われています。数年前までは限界集落という言葉に衝撃を受け、今では消滅集落とまでいわれ、静かな有事とも言われています。湯来町のような中山間地域もこれから一体どうなっていくのだろう?という心配もしている方も多くいらっしゃるのではないかと思います。これまで、地方の発展とか地方の振興などを唱えかった政府は歴代においてありませんでした。田中角栄元総理大臣は、日本列島改造計画と唱えました。その後の大平正芳内閣でも田園都市構想というものがあり、竹下登内閣ではふるさと創生というものがありました。
 安倍晋三内閣では、地方創生を掲げていますが、これまでと大きく違うことは、日本は人口減少の問題を抱えており、若い生産年齢人口も急激に減り、人口ピラミッドもいびつな形となり、これまで世界人類が経験していない状況であります。これまでのふるさと創生などといったような施策の展開ではなく、全く新しい発想をもって施策を進める必要があります。例えばその地に暮らしている人はふるさとの地域資源という宝に気付かず暮らしてしまいがちですが、逆にその地に暮らしていない人たちが、外から見て埋もれている宝である地域資源を新たに発見し、その宝を活用してもらい協働して地域おこしをしていくことが、今求められているふるさと回帰ではないかと感じています。
 さて、障害を理由とする差別の解消を推進することにより、全ての国民が障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格を尊重し合いながら共生する社会の実現を目指し、「障害者差別解消法」が本年4月より施行されます。 
 この法律によって、差別がすぐになくなるわけではないと思いますが、本法律によって視覚障害者にとって、何が痛みなのか、何が差別なのか、あるいはどのような合理的配慮が必要なのか、それらを地域社会に暮らす一人一人に十分理解していただくことによって、障害者差別が減少していくものではないかと感じております。
 私は、育成会のお手伝いをさせていただきながら、愛命園へは園祭りや夏祭りぐらいしか、お立ち寄りできず、園の抱える課題等をもっとお聞きしなければと思いながら、今日に至っております。できるかぎり、勉強もさせていただき、利用者、職員の皆様、ご家族そして地域の関係団体の皆様と協力し合いながら、愛命園を支えていきたいと思いますので、遠慮なくご意見などがありましたら、お聞かせいただければ幸いです。



「こころの交流の場」
原稿を引き続き募集します。
日常の些細な出来事や思い、趣味等自由に綴っていただければと思います。
愛命園事務局

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【編集後記】
 明けましておめでとうございます。
愛命園の周りも急に寒くなりました。まだ春は遠いということでしょうね。
園まつりにクリスマス会と、大きな行事が続きましたが、おかげさまで盛会のうちに終えることができました。
本年も引き続き、愛命園育成会へのご支援、よろしくお願いいたします。